ハトメ抜きで革に穴をあける方法いろいろ|レザークラフト

レザークラフトで革に穴をあける場面はたくさんあります。

ハトメやホックなどの金具をつける時のほかにも、美錠やマグネットをつけるため、装飾のため、補強目的などなど、革に穴をあける目的はさまざまです。

穴をあける道具も穴の大きさや形によって使い分ける必要もあります。この記事では一般的な穴のあけ方から、便利な穴あけ工具などを紹介します。

ハトメ抜きで穴をあける方法

ハトメ抜きとゴム板と木づち

ハトメ抜きなどで革に穴をあける場合に必要な道具は、打ち具(ハトメ抜き)・ゴム板・木づち(またはラウンドモウル)が基本です。

ハトメ抜きの種類

画像引用:楽天市場

ハトメ抜きは穴の大きさによって1本1本揃えなければいけません。クラフト社のハトメ抜きの場合、2号(φ0.6mm)から100号(φ30mmI)まで22種類もあります。

よく使用するものは7号~15号くらいなので、最初は必要なものだけ揃えておけばいいでしょう。

ポンチセット

使いやすいサイズのポンチがまとまった「ポンチセット(Amazon)」なら、ハトメ抜きがかさばらずに便利ですよ。

 

【穴をあける手順】

型紙と印

型紙で穴をあける部分の中心に、目打ちで印を入れます。

穴の中心

跡を付ける

あけたい穴の大きさのハトメ抜きを用意し、穴をあける部分に軽く押しあてます。

ハトメ抜きを打つ場所

一度はハトメ抜きを離して、ハトメ抜きの円の中心に、穴の中心の印が来ていることを確認します。位置がずれていたら修正します。

ハトメ抜きを叩く

ゴム板の上に革を置き、ハトメ抜きを垂直に当ててずれないようにしっかり手で支えます。

そのまま木づちでまっすぐ垂直に叩いて穴をあけます。

穴あけ完了

穴がまっすぐあいていればOKです。

ハトメパンチは握るだけで穴あけ

ハトメパンチ

画像引用:Amazon

穴をあける工具は打ち具だけではありません。

ハトメパンチは握るだけで穴をあけられる優れものです。レザークラフトは木づちを叩く音が騒音になることもあるので、音が出ないというのもメリットです。

ただし、革小物など小さいものには向いていますが、バッグなどの場合ハトメパンチが届かない場所に穴をあけることもあるので、ハトメパンチですべてカバーできない場合があります。

スクリューポンチは音もなく穴あけ

スクリューポンチ

スクリューポンチ使い方

画像引用:Amazon

スクリューポンチは押し込むと先端部分が回転する機構になっていて、ポンチの刃が回転することで革を切りながら穴をあけます。

木づちなどで叩く必要がないので、音の心配もありません。

ポンチのサイズは付け替え式で変えることができるので便利です。

なおなお

個人的には使ったことが無いのでわかりませんが、貼り合わせたりした厚みのある革でも簡単に穴があくのかは気になりますね。

ハンドプレスは力が要らずに穴あけ

ハンドプレス

画像引用:Amazon

穴をあけるための補助としてハンドプレスも販売されています。

てこの原理で軽い力で穴をあけることができ、音も出ないので集合住宅でも気を遣わずに使えます。

ハトメ抜きはもちろん、菱目打ちや、刻印、抜型などにも使えます。ただ、値段は高めだし、場所もとるので、本当に必要かどうか検討したほうがいいですね。

ハトメ抜きで穴をあける目的

金具をつけるための穴あけ

カシメ

カシメやハトメ、バネホックや美錠、ギボシやマグネット、ヒネリなどの金具を付けるためには穴をあける必要があります。

それぞれの金具のサイズに合わせて、穴の大きさや形が異なり、金具に合わせたハトメ抜きが必要になります。

装飾のための穴あけ

装飾の穴あけ

画像引用:楽天市場

単純に装飾のために穴をあけることもあります。革は丈夫なので、少々穴をあけてもそこから破れたりちぎれたりしにくいです。

写真のように柄として穴をあける場合もありますし、パスケースのカードを出しやすくする穴も装飾と言えば装飾ですね。

装飾用のポンチは「シェイプパンチ」と呼ばれています。星形や楕円、しずく型、ハート形などいろいろな形やサイズがあります。

補強のための穴あけ

切り込み補強

カードを入れるポケットなどを、切り込みだけで作る場合に、切り込みの両端に穴をあけて切り込みが広がらないように補強する方法があります。

また、穴ではないですが、尖った角を丸くするためのコーナー抜きで、角を丸くするのも、角が潰れないようにするという意味では補強と言えます。

量産するための穴あけ(抜き型)

刃型

財布やパスケースなどの革小物を量産する場合に、型紙の形に抜き型をつくることがあります。

抜き型は大きさによっては木づちなどでは、抜きにくい場合があるので、ハンドプレスやプレス機などを使用することが多いです。

抜き型はオーダーメイドで注文でき、個人でも作ることができます。