レザーブックカバー

レザーブックカバーは何だか大人な雰囲気が漂っていて、中身がマンガだとしても知的に見えますよねw

ブックカバーは革を切って貼り、縫い付けるだけなので、工程としては簡単です。

今回は文庫サイズのレザーブックカバーが欲しいという知人からのリクエストがあったので作りました。最後に無料型紙ダウンロードも用意しています。

レザーブックカバーの概要

前回のがま口レザーメガネケースでは、革に口金をはめるのが大変だったので、今回は簡単なブックカバーにしました。

簡単と言ってなめていたせいか、しょうもないミスを犯してしまい若干変な感じになりましたが・・・。

ということで、今回もイベントで購入したイタリアンレザーを使用して作りました。

レザーブックカバー

レザーブックカバーの裏

開くとこんな感じです。しおりの紐が少し短くなってしまいました。

栞入れ

右側には紙の栞などを入れられるようになっています。

裏表紙はさみ

裏表紙を無理やり押し込むタイプのブックカバーは個人的に使いにくいと感じていたので、今回はラクに裏表紙を入れられる仕様にしています。

床面見せず

本を入れたときに床面が見えないように上下に革をつけています。

作品名 レザーブックカバー(文庫サイズ)
完成寸法 幅120㎜×高167㎜×奥15㎜(閉じた状態)
製作時間 3時間(図面書く時間は除く)
材料 ・イタリアンレザー約7ds・糸(ビニモ8番、生成り)・ハトメ5mm・カシメ5mm・しおりひも
使用道具 ・PC&プリンタ(型紙作成)・工作用紙(型紙)・カッターナイフ・目打ち・ゴムのり・革漉き機・工業用ミシン・ヘラ・打ち具

レザーブックカバー製作動画

流れがわかるように動画も撮影しています。短く編集しているので、流れがわかりやすいと思います。

レザーブックカバーの作り方

レザーブックカバーは切る・縫うしか工程がないので、初心者にもおすすめです。

ただ、革の面積はちょっと多めに使用するのでA4サイズだとちょっと足りないですね。

1.型紙を作る

文庫本のサイズは幅106mm×高さ150mmで、厚さは本によって変わります。

本の厚みをどれくらいと想定するかによって、ブックカバーの大きさを決めることができます。

今回は厚さ5mm~20㎜くらいまで対応できるような形にしました。

レザーブックカバーの型紙

文庫本を開いたときの最大の大きさ(表紙+背表紙+裏表紙)と最小の大きさを考えて、縫いしろの余白を考えて大きさを決めます。

他の部分は何となく適当に決めました。一度コピー用紙など紙で組み立ててみると失敗しないですよ。

2.パーツを切る

レザーブックカバーの型紙パーツ

型紙ができたらパーツを切り出します。

3.一部コバを処理する

コバする箇所

縫い合わせてからだとコバを処理しにくい場所があります。その部分を先にコバ処理しておきます。

4.パーツを貼り合わせる

パーツ貼り合わせ順

上の写真の1から順番にゴムのりで貼っていきます。

1と2は全面を貼り付けていて、3と4は表紙を通す部分なので、縫う部分だけ(2mm)貼り付けます。

5.縫製する

縫うところ

今回は閉じたときにステッチが目立つようにしたかったので、閉じて外から見える部分を縫いました。

ミシンの場合は小物は20番の糸を使っていますが、今回はステッチを目立たすために太めの8番にしています。

色もイタリアンレザーに映える生成(きなり)にしました。

手縫いの場合はもともと糸が太めなので、良い感じにステッチが出ると思います。

修正

修正箇所

全体を縫うとほぼ完成形の形になります。その時点で文庫本を入れて確認してみます。

裏表紙を挟む部分の長さを適当にしていたために、若干長いことに気付きました。

なので、この時点で少し短く修正しました。

※無料型紙ダウンロードの型紙は修正済みです。

6.コバを処理する

全体のコバ処理をします。

コバ処理方法(タンニン鞣し)
  1. 革の接合部に段がある場合はやすりでならす(#240~♯400)
  2. コバに水を少量つけて帆布で磨く
  3. 染料をつけて乾いたら磨く
  4. もう一度染料をつけて乾いたら磨く
  5. 最後に染料をつけて乾かす

7.ハトメをつけて栞紐を結ぶ

しおり

背表紙の中心部分にハトメを打ちます。

ハトメに栞紐を通して取れないように玉結びを作ります。

栞紐の先端は、適当なハギレの革をカシメで留めて作りました。

本来は本の下に出るくらいの長さが必要なんですが、結んだりしていたら短くなってしまいましたw

修正が面倒だったのでそのままにしました。

まとめ:ブックカバーは簡単

いろいろ凡ミスはありましたが、ブックカバーは工程としてはとても簡単でした。

知人にプレゼントしたら喜んでくれました。経年変化したらまた見せてもらおうと思います。

無料型紙ダウンロード

今回作ったレザーブックカバーの型紙をダウンロードできるようにしています。

興味のある人は作ってみてください。

>>レザーブックカバーの型紙ダウンロードはこちら